Happy Birthday!!

9月1日に29歳の誕生日をここ、メルボルンで迎えた。誕生日の始まり、つまり00:00は友人のバーを手伝う仕事から始まった。誕生日を仕事場で迎えるなんて!やっぱり働くことがすきなんだなぁ私…と思う。0時をはさんで複数のメッセージが携帯に届く。「ああー誕生日を迎えたんだなぁ。と静かに一人クロークルームの前に座って、シャンパンを飲みながら思う。お客さんの一人がシャンパンボトルを5本入れたのだが、なぜかクロークルームに半分入ったボトルを忘れていってしまったのだ。マネージャーに言うと、これ1本120ドルするおいしいのだから、飲んでいいよと、シャンパングラスにイチゴを刺して持ってきてくれたのだ。シャンパンを飲むと口元にあるイチゴが甘酸っぱい香りを放つ。とても幸せな気分になる。しばらくすると、オーナーの一人がバーの中から現れ、ニコニコ笑っている。何事かと思いきや、友人のマネージャーが花火が二つパチパチと光るチョコレートケーキを運んできた。「Happy Birthday Nekosiro!!」とHugとKissをしてくれる。バーの中からはダンスミュージックと踊る人々の熱気があふれてくる。「この花火、フーってロウソクみたいに吹き消すの?」と真面目に聞いたら大笑いされた。そんなはずはない…静かに3人でお祝いする。ケーキを切り3人で食べる。それからもとの仕事へそれぞれが戻る。普段は3時くらいに仕事が終わるのだが、この日お客さんが少なく、クロークルームを1時半に閉めることができた。中に入ると何人かのスタッフが「nekosiro Happy Birthday!!」とやはり、HugとKissをしてお祝いしてくれる。Nadiaが「nekosiro何飲みたい???」と聞くので、「じゃあNadiaのお勧めを作って!」と頼むと、わかったーとライチのカクテルを作ってくれた。数人のお客さんがスタッフと私の会話を聞いていて「Happy Birthday!」といきなり言われたりもした。仕事を終え家で爆睡すること5時間。


11時に起きだし、友人に車を出してもらいQueen Victoria Marketに行く。Birthday Partyの準備のためだ。大量の野菜と肉、魚を買う。コーヒーを飲みながら休憩している人たちを見やる。なんだか何もかもが幸せに見えてくるから不思議だ。友人に「私、今とっても幸せな気分なんだけど。子どもを見たら幸せな気分になるし、犬を見ても幸せな気分になるし、そこで話している年配の人たちを見ても幸せな気分になるよ!」というと「それは、とてもいい誕生日を迎えたね」と言われた。天気も素晴らしく、「ああ、天気までも私を祝ってくれているのね」と一人思う。買い出しを終え家に帰ると、シェアメートが3人集まって♪Happy birthday to you♪と歌ってくれてプレゼントをくれた。この日は彼女の親友の子どもの誕生日でもあり、子ども同士も仲良しなので、彼らはその子の誕生日会に行くことになっていたのだ。彼らが出かけると、静かな時間が訪れた。キッチンに大量のビニール袋を運ぶ。

               

春の訪れを感じさせる暖かな日差しがキッチンに入り込む。その日差しを受けながら一人音楽を聴きながら料理を作る。とてもとても静かな時が流れる。この静かな時間がとても幸せだなぁと思う。何人かの友人から準備を手伝おうかと言われたのだが丁重に断った。料理はよほど気心知れた人でない限り、または不可避な場合を除いて、一人でやったほうが楽なものだ。一人パーティーの準備をしながら自分の人生や家族、友人について考える。もくもくと手は動かし続けながら。しかし、いつものように時間が足りなくなる。私はいくつになっても時間までにきっちり準備を終わらせることができない人間なんだなぁと少し落ち込みつつも、自分を励ましラストスパートをかける。紙皿とフォークを買うのを忘れたことに気づき、今度は違う友人に電話して、それらを調達して、なおかつ早めに来て手伝ってほしいとお願いする。「OK BOSS!!」という返事だったのだが、なかなか来ない。しかしここはオーストラリア。時間なんてあってないようなもの。みんな時間通りにはこない。友人に手伝ってもらいながら巻き寿司を作っているとチラホラと友人たちがやってきた。なんだかもう、食事を作る気が失せてしまって、珍しく、途中でリタイヤ。すでに出来上がっているものが大半だったので、みんなとおしゃべりを始める。もちろん、主役が私なので、一人友人が来るたびに「Hello」から始まり「Happy birthday」そしてHug,kiss、プレゼントとなるので料理を続けられないのだ。

ああ・・・もう学校のコンピュータールームが閉まってしまうので、続きはまた今度。