世界

一昨日、世界情勢を学ぶ学習会に参加してきた。
講師の人が大きな世界地図を広げながら話をした。
「みなさん、この地図はいつも見ているのと違うでしょう。これは日本が中心の地図ではなく、イギリスが中心の地図なんですね。だから日本はこの右のほうにあります。」
確かにいつも見ている地図とはまったく違う。
そして彼は言った。
「地球が丸いと言うことは大切なことなんですね。」
「どこも中心になりうるし、どこも中心ではないんですね。」
と言った。私は、この言葉にたいそう感心してしまった。そして、世界が平和に共存していくためには大事な思想だと思った。自分が日本で生きていくうえでも、世界に出て行く上でも、この思想を自分のものにしたいなぁと思った。


そして地図を指し示しながら、「このアフリカの存在感の大きさを見てください。」
イギリスが中心の地図だとアフリカがど真ん中に来る。その広大さは目を見張るものがある。
「そしてアフリカとラテンアメリカはこんなに近いんです。」
日本が中心の地図だとアフリカとラテンアメリカは端っこ同士になってしまう。
「みなさん、アジアも広いんですよ。もちろん日本もアジアの一員です。」
こうやって地図を見ていくと、いかにアメリカが小さいかがわかる。なぜアメリカの話が出てくるかは以下を読んでもらえればわかると思う。


イラク戦争から3年が経っている。そのことについても学んだ。イラク人の死者は3万人を超えている。
大量破壊兵器があるから」と言う理由で始められた戦争。しかし、ふたを開けてみたら大量破壊兵器なんてどこにもなかった。それは現在ブッシュ大統領も認めている。それでもブッシュ大統領は強弁する。「あの戦争は正しかった」と。
虚像の理由によって引き起こされた一方的な戦争によってイラクでは3万人もの人が死んでいる。
私たちは家族や知り合いが一人でも死んでしまったら嘆き悲しむ。
イラクでは3万人以上が死んでいるのだ。戦争と暴力とテロによって。その事を想像すると本当に恐ろしくなる。戦争と言うものは国家としての犯罪行為だと思う。人を殺していい理由なんてどこにも存在しないと思う。


現在、イラクには米英中心に軍隊が駐留しているが、当初191カ国(国連加盟国)の中で35カ国が派兵していたが、次々と撤退し現在は23カ国になっている(日本もその内のひとつ)。それらの国の中でも撤退時期を検討している国が数多い。
アメリカがイラク大量破壊兵器がある、戦争するぞと言って真っ先に手を挙げたのが日本の小泉首相だ。大量破壊兵器の存在の有無などまったく自国の責任で調べずに、国連や各国から非難を浴びる中で何も考えずに「この問題は…『全世界対大量破壊兵器を持っているイラク』の問題である」と小泉首相は発言している。平和憲法を持つ日本が真っ先に戦争参加に手を挙げるなんて本当に恥ずかしい限りだ。


日本の政府がアメリカ言いなりなのは、今に始まったことではない。
現在日本各地で米軍基地の問題をめぐって様々な住民運動が繰り広げられている。岩国での住民投票では反対派が勝利した。そんな中、日本政府はまたとんでもないことをしようとしている。それは日本の米軍基地をグアムに移転する費用の一部を日本政府が負担すると言うこと。アメリカの言う何の根拠もない100億ドルという額のうち9千億円の負担をするといっている。また、グアムに移転してからも米軍基地への資金的援助をすると言っているのだ。グアムに移転するのはあくまで米軍の基地再編計画の一つであり、日本がその費用を負担する根拠はどこにもない。法的にもない。
9千億円あったら何ができるだろうか。少し昔、村上龍さんがそういう本を出していたが…足りていない保育園や特養ホームの増設や、医療費負担の軽減、国の借金を返す…色々な事に使うことができる。日本国民のために使うことができる。なにせ、このお金は私たちが払っている税金なのだから。


私は別にアメリカが嫌いなわけではない。行ったことはないけれど、アメリカ人の友人もいるし、アメリカの素晴らしい映画にも出会ったこともある。私が言いたいのは日本とアメリカが軍事同盟はなくて、友好同盟を結べばいいと言うことだ。現在世界で結ばれていた軍事同盟は次々となくなるか、機能停止されている。
そして世界ではアメリカ言いなりを拒否する流れが本流になってきている。イラク戦争のときはヨーロッパ各国が反対したし、アメリカの裏庭と言われ国の政治を握られていた中南米では現在次々と「アメリカ言いなり拒否」の左翼政権や中道政権が確立されている。中南米のほとんどの国と言っても過言ではない。
日本ほどの経済力をもっていれば、本来ならアメリカに戦争をやめるようにはたらきかける事だってできるし、貧しい国への援助もできる。アジアの国々とも協力していける。しかし日本はアメリカ言いなりの外交しかしていないので、アジアとはまったっく仲良くできない。その理由は他にもあって靖国神社の問題や歴史教科書の問題がある。日本は歴史を正しく認識し、アジアと、世界との友好的な外交を展開すべきだと思う。


なんだか、最初の学習会の話から話がずれまくってしまったが、長くなったので、ここら辺で今日は書き納めよう。