私は今

nekosiro2005-08-10


長野にきている。父と母が十数年前に買った別荘だ。別荘といっても農家の廃屋だったものを中だけリフォームしたものだ。しかし、広くて風が通り抜け、黒光りした梁がなかなかよく、畳の香がすがすがしい。窓からは田んぼと、そのはるか向こうに山々が連なるのが見える。景色が抜群なのも、この家の魅力だ。澄み切った日にはアルプスが見えるらしい。私はまだ拝んでいないが。私にとっては心っからのんびりできる場所だろう。
もう一つ最大の魅力がある。それは農地がついていることだ。どれくらいの面積かははかり知れぬが、かなり広い。(私の目から見れば)父と母は白菜、大根、トマトにキュウリ、かぶ、じゃが芋、ズッキーニ、玉葱、ししとう、西瓜…書ききれないくらいの野菜を二人で作っていた。今は父が亡くなり、母は退職し一ヵ月の半分を長野で農作業をしながら過ごしている。愛猫しろちゃんと一緒に。
ここへ来ると父のことを否がおうにも思い出すので、結構辛い。涙も流した。でも今回のブログでは長野のプチ農家の野菜達に付いて書きたいと思う。
ここでは母が三度三度作るご飯の肉以外ほとんどが自家製野菜だ。今日の夏野菜カレーには人参、じゃが芋、玉葱、キュウリ、茄子、トマト、枝豆、とうもろこしの八種類が入っていた。もちろん全て自家製!「全部うちの野菜だよ。そこがみそだ!」と胸を張って笑う母。
一昨日は私が来たからと、二人で大きな西瓜を収穫した。本当に重くて、転んだら、いっかんの終わりとひやひやしたもんだ。今日はその立派な西瓜を紹介しよう。ちなみに母と私で只今完食いたしました。


まだ冷えていない、採ったばかりの西瓜を切って母と食す。食べてるところを写真に撮ってくれと頼むと(ブログ用…笑)写真を撮るなら、やっぱり縁側の緑の前がいいんじゃないと母。西瓜のしたたる汁を気にしながら慌てて縁側へ。
がぶりうーん甘い!冷えていないほうが西瓜本来の味がよく分かる。というより、そもそもスーパーで売っている西瓜とはわけが違うのだ。なんせ有機農法で雑草をせっせと母が抜いて、長野の太陽をたっぷり浴びて育ったのだから、味も深い。とにかく旨い!いくらでも食べられる!

この西瓜、切ってみると驚くほどに皮の白い部分が分厚い。ちっ食べる部分が少ないなーと思いきや、母が皮の料理をNHKで見たのよ!さっそく今日作ってみようとなった。
西瓜の皮の緑の部分をささっと剥き短冊切りにし、ベーコンと炒め塩胡椒と醤油で味付ける。(まるでこう書くと私が作ったようだが、あくまでも調理者は母である…笑)昨日は肉と炒めてあり、中華の素で味が整えられ、片栗粉でとろみが付いていた。私は昨日の味付けのほうが好きだが、母は今日のほうが好みらしい。
しかしとにかく母と私の中で一致したのは、西瓜の皮は美味しいということだ。皆さんも是非お試しあれ!と言いたいところだが、こんなに白い部分が分厚い西瓜なんて売ってないよね…母が言うには、この白い部分には何とかという栄養分があるらしく体に良いらしい。母は「何とかっていう栄養分の名前がわかったら格好いいのにねぇ」なんて言っている。そうだねー でも私は母の作った野菜を食べて、十二分にのんびりして、栄養分がわからなくとも確実に体が健康になってるな〜と思っとります。